熊本県人吉市・球磨地方で500年以上の歴史を誇る「球磨焼酎」。
その数ある蔵元の中でも、昔ながらの常圧蒸留と手仕込みにこだわり続ける伝統蔵が「寿福酒造(じゅふくしゅぞう)」です。
そして、寿福酒造の代名詞とも言える代表銘柄が「武者返し」。
この記事では、寿福酒造の歴史や酒づくりのこだわり、本格米焼酎「武者返し」の特徴、おすすめの飲み方やペアリングまで分かりやすく解説します!

寿福酒造とは?伝統の「全量常圧蒸留」を守り続ける蔵元
寿福酒造場(じゅふくしゅぞうじょう)は、明治23年(1890年)創業の歴史ある蔵元です。
女性杜氏がつなぐ伝統の技
寿福酒造は、熊本県内でも古い歴史を持つ蔵のひとつであり、現在は四代目・寿福絹子氏と五代目・良太氏という母子の杜氏を中心に酒造りが行われています。
絹子氏は長らく球磨焼酎蔵唯一の女性杜氏として様々なメディアで紹介されてきました。
ちゃきちゃきと明るく話される姿が観光客にも人気の杜氏さんです。
ちなみに、寿福酒造場の焼酎のなかには絹子氏の名前を冠した銘柄もいくつかあります。

「常圧蒸留」への強いこだわり
現代の焼酎造りでは、飲みやすさを重視した「減圧蒸留」が多く用いられますが、寿福酒造ではすべての銘柄で「常圧蒸留」を採用しています。
球磨焼酎の蔵元でも減圧焼酎が主力になっている蔵元や、減圧焼酎しか作らない蔵元が増えているなかで唯一のユニークな特徴です。
米本来のふくよかな香りと旨味を最大限に引き出すため、伝統的な製法を愚直に守り続けています。
代表銘柄「武者返し」の魅力とこだわり
「武者返し」という印象的な名前は、人吉城跡の石垣「武者返し」に由来しています。
敵を寄せ付けない強固な石垣のように、妥協を許さない姿勢が酒造りに表れていると言われています。

地元産のお米(熊本県産米)100%使用
「武者返し」の原料には、地元・熊本県産の上質な米のみを使用しています。
仕込み水には清流・球磨川の水系の地下水を使用し、テロワール(地域の風土)を活かした酒造りを行っています。
2年間以上の熟成が育む「深いコクとまろやかさ」
常圧蒸留で仕込まれた焼酎は、出来立てでは力強すぎる場合があります。
武者返しは2~3年じっくりと甕で熟成させてから出荷されます。

これにより、常圧ならではの香ばしさと米の甘みが調和し、角が取れたまろやかな口当たりへと変化します。
武者返しを飲んだ方は「これが本当に常圧蒸留か?」と思えるやわらかさに驚くことでしょう。
「武者返し」の味わいと特徴
香り: 炊きたてのご飯のような香ばしく甘い米の香り、ほんのり香ばしいナッツのような奥行き。
味わい: 口に含むと米の豊かな旨味と甘みが広がり、しっかりとした骨太なボディ感を楽しめます。
後味: キレが良く、心地よい余韻が長く続きます。
ロックで飲むと米の甘みが引き立ち、お湯割りにすると香りが花開き、ほっとする温かみのある味わいへと変化します。
武者返しのおすすめの飲み方
「武者返し」は飲み方によって全く異なる表情を見せてくれるのが魅力です。
お湯割り(個人的一番おすすめ!)
常圧蒸留・米焼酎の旨味を最も堪能できる飲み方です。
黄金比: 焼酎 6 : お湯 4(または 5:5)
お湯を先にグラスに注ぎ、後から「武者返し」を優しく注ぐことで、米のふくよかな香りが立ち上ります。
燗ロック
寿福酒造場が提案した新しい飲み方です。
まずは直燗で直接焼酎を温めます。そうして燗酒にした焼酎を氷に注ぐのが燗ロック。
飲んでみると、驚くほどまろやかな味わいに!
他の飲み方に比べて手間がかかるからこそ、ぜひ試してみてほしい飲み方です。
武者返しと合わせたい!相性抜群のおすすめペアリング(料理)
米を原料とする「武者返し」は、食事との相性が抜群の食中酒です。
熊本名物「馬刺し」: 馬肉の甘みとタレの濃厚さを、武者返しの旨味がしっかりと受け止めます。
煮込み料理・角煮: 豚の角煮や牛すじ煮込みなど、出汁や醤油ベースのしっかりした味付けと好相性。
出汁巻き卵・天ぷら: 定番のお居酒屋メニューや和食全般の美味しさを引き立てます。
寿福酒造場へのアクセスや蔵見学

〒868-0054 熊本県人吉市田町28−2電話番号: 0966-22-4005
定休土日
11:00~18:00
【蔵見学】
前日までの要予約にて蔵見学可。販売店は当日予約不要で入場可
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