熊本県・人吉球磨地域は、日本を代表する米焼酎の産地として知られています。
その中でも長年愛され続けている老舗蔵のひとつが「六調子酒造」です。
球磨焼酎ならではの深い香りと飲みやすさを持つ焼酎は、地元の人はもちろん、全国の焼酎ファンからも高い人気を集めています。
この記事では社長の池邊さんにお話を伺いながら、下記についてご紹介します。
- 六調子酒造とは?
- 六調子酒造の蔵見学について
- 六調子酒造の歴史とコンセプト
- 代表的銘柄と蔵元おすすめ銘柄
六調子酒造の住所や営業時間
〒868-0303 熊本県球磨郡錦町西1013
【アクセス】
産交バス「西村経由市房山登山口線」に乗車し、旧西村農協前下車目の前。
人吉市内から25分程度でアクセスできます。
近隣バス停では、「六調子酒造」などもあるので、蔵見学巡りもおすすめ。
無料試飲をしながら購入できる直営販売所
六調子酒造は蔵に入ってすぐが直営販売所となっています。
こちらでは焼酎についてお話を伺いながら焼酎の試飲や購入ができますよ!
酒屋などでは販売していない貴重なお酒もあるので、わざわざ直営店を目指す価値があります。


六調子酒造の蔵見学
蔵見学については事前にご予約をいただければ対応可能だそうです。
とはいえ、少人数で営業されている蔵元なので、時期によっては対応できない場合もあります。
詳しくは蔵元にご相談ください。
【蔵見学の様子】
実際に蔵見学をさせていただくと、その施設の大きさや充実具合に驚きます。
時代とともに大量生産から少量の高品質ライン生産へ移り変わられたものの、その名残をいたるところに感じられるでしょう。

有料蔵見学&オリジナルブレンド体験
また、無料の蔵見学だけではなく、体験のついた有料蔵見学も実施されています。
内容は2つ。いずれも2,500円です。
①六調子酒造 酒蔵見学と熟成酒の楽しみ方講座プラン
②六調子酒造 【少人数限定・特別プラン】酒蔵見学とブレンド教室プラン
どちらも蔵見学に加え、六調子酒造の「長期熟成古酒」の魅力を知れるプランとなっています。
特に、ブレンド体験では「ブレンドの難しさと楽しさ」を体験していただけます。
※ブレンド体験では貴重な長期貯蔵酒を使うので、参加者も2~3人ずつの少人数制でのご対応となります。

ブレンド体験ルーム
- 4種類の焼酎を用意し、まずはAとBの特徴を説明。それぞれの香りと味を効き、それらをブレンド
- ブレンドが単品のときよりも味と香りが落ちていることを知る。良いものと良いものを混ぜればいいというわけではないことをチェック
- スポイトで少しずつ、ブレンド比率を変えていき、ぴたっとハマることがあることを確認
- その後はC,Dも加えた4種類の焼酎をブレンドしていく
このような流れでブレンドを楽しんでいただきます。
ブレンド体験を楽しむうえで
また、ブレンド体験をしてもらう際には、参加者の方に風味を表現していただくそうです。
池邊社長は、利き酒で一番上手になるコツは、「利き酒をしたらコメントにして言葉にすること」だと仰います。

初めのうちは、参加者の方も甘いとかいい香りがすると言うようになるそうですが、これではまだ風味の表現がしきれていません。
頓珍漢なことでもいいから、自分の感性に正直になること、自分の感じたままのことが大事なんだそう。
池邊さんはこうした利き酒体験を通して、焼酎のいろいろな香りから何を拾うかは人による。つまり千差万別なんだなと改めて感じたそうです。
「自分の感性で酒を探していただければ、酒を飲むこと自体も楽しくなると思う」とのこと。
ブレンド体験では、ぜひ自分なりの味の表現に挑戦してみてくださいね!
六調子酒造とは?
六調子酒造は数ある球磨焼酎のなかでも長期貯蔵熟成酒に特化した蔵元です。
平均すると12年、製品化したもので最も古いものでは21年。
高額商品のブレンドのなかには30年ものもあります。
長期貯蔵自体は創業以来やってきていたそうですが、昔は今より大規模に製造・販売をされていました。
ですが、大規模小売店舗法(※)の廃止に伴い、昔からあった酒造りの小さな店舗がなくなり、大規模店に集約されるようになりました。
※大型店の出店を規制し、中小の小売店(商店街など)を守るための法律
また、それに呼応するような形で小売り酒販免許が簡易化されるようにもなりました。
このような流れのなかで取引先も減っていったそうです。
「大規模店舗は地元の酒蔵が飛び込みで営業できるようなところではない」
「大規模店舗は基本的に購買層が主婦で品質よりも価格がメイン」
ということもあり、「そういったところでは生き残れないだろう」ということで、長い時間をかけて一番得意な分野に特化しようと方針を転換されました。
長期貯蔵古酒は製造に長い年数がかかりますが、六調子酒造は昔からお酒を作ってきたので古酒の貯蔵量も持っていらっしゃいます。
他の事業者が新規で作るには時間がかかるので、差別化ができると考えられたそうです。
こうして、たくさん売らなくても生きていけるようダウンサイジング。
紙パックやワンカップをやめ、5合瓶のような安いイメージのボトルもやめられました。
最近では、若い方が焼酎離れを起こすという事態も起こっています。
酒が大量消費する時代は終わり、いいものをちょっとだけ売る時代が来るのではないかと仰います。
六調子酒造の掲げる理念
理念として掲げられているのは焼酎という飲み物のステータスアップ、日本酒と肩を並べるぐらいが目標だそうです。
焼酎と日本酒はそれぞれが日本を代表する酒なので、車の両輪になるぐらいでないといけないとのこと。
ベルギーで開かれた国際的な味覚品評会「ITI2025」で、10年間に7回三つ星をとった製品に贈られるダイヤモンド味覚賞を受賞した銘柄 大古酒とろしかや。
とろしかやも、賞を取っていくなかで認められてきて展示会などにも並べられることが増えてきました。
1本6000円とウイスキーに比べると安いですが、焼酎としては高い値段です。

池邊さんは「本格焼酎には裾野しかなく、高みがない。富士山は日本一の高さとすそ野があるから美しい。焼酎業界にはその高見の部分が欠けているのではないか」と仰います。
六調子酒造の代表銘柄は?
六調子酒造の代表銘柄は特吟六調子です。
焼酎は食中酒という文化のなかで育ってきているお酒であり、六調子では食事と合わせることを前提として作っているとのこと。
東京の寿司屋やフランスの三ツ星レストランなどでも利用していただいているそうです。
特吟六調子は35度あるので、冬場にはお湯割り、そのまま飲みながらチェイサーなどの飲み方がおすすめ。
また、池邊さんがおすすめするのは、The Rokuchoshi SPシリーズ。
第1回目で出したSPは100本しかない貴重なお酒です。銀座のバーなどでも利用されているそう。
10年が一番リーズナブルな銘柄で、14年が真ん中、21年が最高クラス。
なかには30年の長期貯蔵酒などもブレンドされています。
SPに関しては夏場など汗をかいているときには炭酸割りがおすすめ。
生(き)のままでもおすすめしたいが、強いアルコールが苦手な方はロックで、少し氷が解け始めたぐらいで飲んでほしいとのことです。

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